守山の家S邸、4世代の大家族が暮らすための家!!

●設計事例の所在地: 
愛知県名古屋市守山区
●面積(坪): 
239.68㎡(72.63坪)
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

光と風が気持ちいい和モダンな家。住み慣れた築80年の家を取り壊し4世代の大家族が暮らすための家です。自然素材の程よい呼吸が感じられ、木の香りが漂う明るく快適な空間となっています。既存の建物の素材も活用しながら、先祖代々続いていく流れを大切にし歴史を繋いでいます。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

既存の建物の耐震が心配。
四世代が独立した部屋を確保したい。
既存の建物の一部を活用したい。
在来の木造建築で、壁は土壁工法としたい。
長期優良住宅とし、耐震性や断熱性能のしっかりした家にしたい。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

ホームページを見て声を掛けていただき、お会いして話をさせていただいたところ、真面目な人で、こちらの要望をしっかり聞いていただけるので安心してお任せしても大丈夫だということでした。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

先祖が残してくれた家には思い入れがあり、この家族だけの歴史がそこあります。新しい家にその時の流れを断ち切ることなく新しい時代を過ごせる住まいを、この先また何世代も続いていける家族のための空間を創ることが大きなテーマとなりました。
既存の建物には東西に貫く長い地棟があり、それを切断して新しい家の吹き抜け空間に利用しています。それは上部のロフトを支える梁としての役割も果たしています。その吹き抜けの天井材には既存の床天の板を化粧して使用しました。玄関の式台は既存の構造材である梁を薄く化粧して使用しています。
外部のアプローにある大きな岩とそれに寄り添うワクラの木は元々そこにありました。今までこの家族を見守り、多くの来客を出迎えてきたであろうこの岩と木が真新しい玄関先でその歴史を引き継いでいます。また外部の土間の一部に既存の瓦を仕込んでいます。
今までこの家族とともにあった先祖の思いの詰まった既存の家の全てとはいかないまでもパーツをリノベーションすることで少しでも思いを次の世代へ繋ぐことができると思います。だからこそ場の空気感に奥深さや温かさがあり、家族が楽しく過ごしている風景がいつまでもここにある、そんな思いを共有しながら創造した住まいです。
そして光や風を取り入れ、木や土壁等の自然素材の程よい呼吸が感じられるの気持ちのいい空間となっています。
依頼主の希望で長期優良住宅の認定を取得し、耐震性や断熱性能、構造躯体の耐久性が高く維持管理が容易にできるよう一般住宅より優れた性能を持っていて、よりよい居住環境が確保されています。

依頼者の声: 

つい先日こんな声をいただきました。
以前から既存の建物の耐震が少々心配でした。それと四世代が独立した部屋を確保したいと願っていて建て替えを検討していました。
在来の木造建築で、壁は日本の四季にマッチした土壁工法としたい。
既存の建物(柱・梁・板等)の一部を活用し、庭(岩・木等)はそのままの形で残したい。
そんな要望を抱いて家族で住宅展示場巡りをしましたが、一長一短で特に決めてはありませんでした。ただ焦ることもないと思っていました。

程なく、長男夫婦がインターネットを検索していたら偶然にアンドウ設計事務所というところを見つけ、掲載内容(メセージ・仕事の進め方・作品紹介)から判断して一度お話を伺ってみてはどうかとなりました。
後日、安藤設計士さんにご足労いただき家族一同、色々とお話をさせていただきました。真面目な方で、こちらの要望をしっかり聞いていただきましたので安心してお任せしても大丈夫だと思いお願いすることにしました。

一ヶ月後、新築の計画図が出来上がりました。その内容は、木柱を基本に我々の要望が概ね網羅され大いに満足できるものでしたので、改めて安藤設計士さんにお願いして良かったと思いました。その後、打ち合わせを重ね3~4回の変更をお願いして最初のプランから約四か月後に設計・工事監理業務委託の本契約を経て本設計をしていただきました。

工事開始から安藤設計士さん立会いのもと、施工業者と毎週工事の定例打ち合わせが行なわれました。その際、作業工程表の基に進捗状況の確認や報告を受けたり、こちらの要望をその都度確認できました。設計士・施工業者・建築主の三者が、工事状況を共有することにより、事前に工法等の勘違いも是正できて非常に安心しました。
その結果、新居完成までに工事打ち合わせ会議記録簿が、資料を含めて4冊にもなりました。

本契約後、安藤設計士さんの設計された住宅を見学する機会がありました。
程なく施工業者の材料置き場で、新居に使用される大黒柱・通し柱等の主要建材を見て柱の太さに圧倒され耐久性を大いに確信することが出来ました。
多種の見学により、使用されると推測される資器材から新居の全体像を想像することが出来て新鮮な気持ちになり、改めて安藤設計士さんのこだわりを垣間見ることが出来ました。

風呂、キッチン、トイレ等の各メーカーのショールームの予約及び見学にも立ち会っていただきました。また、床暖房及び太陽光発電については適宜適切なアドバイスをいただき快適な居住環境が整い感謝しています。
  
新居は、和風モダンでしかも威風堂々とした素晴らしい家になったと大いに感じています。リビングは吹き抜け空間になっており、自然光が降りそそぎ明るくて開放感が増し部屋続きのキッチンと同様に家族の憩いの場所となっています。採光や風の取入れと床材の質感と相まって夏は涼しく、冬は暖くて最高です。
新築家屋ですが所々に、既存建物の丸太・梁・天井板を化粧して使用してあり、御先祖様が建てられた家への思い入れが、少しでも残して継承することになり心から感謝しています。
  
安藤設計士さんのモットーの一つである十数年先を見越した設計で、私達の夢が実現しました。天然の素材を使い、ぬくもりのある落ち着いた居住空間、四世代が一生涯満足できる家が完成して家族一同感謝しています。(満足度200%) 

その他の画像: 

ファサード
細長の織部の陶板と漆喰調の白壁のコントラストに栗板の木塀が加わり柔らかい表情になって
います。このようなさわやかな塀に囲まれている住宅です。

アプローチ
エントランスへと続く深岩石のスロープ、既存の瓦が仕込んであるところは来客用の駐車
スペースとなっています。そのバックにあるランダムな木柱は目隠しを兼ねています。
木格子はそれ自体デザインの一部となっていて17mに及ぶバルコニーの手摺です。

西面
日本瓦と土壁風の外壁で落ち着いたスッキリとしたフォルムとなっています。

アプローチからエントランス
深岩石の床と元々からそこにあった緑の岩とそれに寄り添うワクラの木が出迎えてくれます。

リビング
広い吹き抜け、高い窓と下の大開口窓から光と風が入り、外庭の緑と一体となってより豊かな
空間となっています。

リビングとダイニングキッチン
吹き抜けのリビングの奥にはダイニングキッチンがあります。たたみの部屋とも連続していて
広々とした空間を太い大黒柱がしっかり支えています。

大家族が集うダイニング
リビングの奥のダイニングでは北庭が見え、天井から自然光が降り注ぎ快適な食卓となって
います。

リビングと和室
リビングと和室は開け放して広い空間に、必要に応じて引き込みの襖戸で仕切ることもできま
す。

和室の縁側
障子の柔らかい光が溢れています。障子を開ければ美しい庭が広がり季節の移ろいを感じるこ
とができます。

広々とした栗板のデッキ
広いデッキはリビングから段差0となっていて、内外一体空間としてより広がりを感じること
ができます。

設計者

ユーザー アンドウ設計事務所 安藤孝彦 の写真
オフライン
Last seen: 1ヶ月 6時間 前
登録日: 2012-07-24 10:28